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2026.10.02
2026年9月30日、「Copilot in SharePoint」が一般提供を開始しました。
SharePoint上の文書やページをAIで活用できるだけでなく、コンテンツの作成・編集やエージェントの利用など、SharePointそのものをAIで操作・活用する方向へ機能が拡大しています。
一方で、導入を検討すると次のような疑問が出てきます。
MicrosoftのCopilot関連サービスは急速に拡張されており、ユーザーライセンスに含まれる機能と、Copilot Creditsなどによる従量課金の対象になる機能を区別することが重要になっています。
本記事では、Copilot in SharePointの基本から料金・ライセンス、従量課金との違い、企業での活用方法まで整理して解説します。
※本記事は2026年10月時点の情報を前提にしています。MicrosoftのCopilot関連サービスはライセンス体系・提供機能・課金方式が頻繁に変更されるため、実際の導入時にはMicrosoft公式の最新情報をご確認ください。
Copilot in SharePointは、SharePointに生成AIを組み込み、サイトやページ、ドキュメントなどの情報を活用しながら、コンテンツの作成・編集や情報探索などを支援する機能群です。
従来のSharePointでは、人がサイトを構築し、ページを作成し、文書を整理する必要がありました。Copilotの統合が進むことで、自然言語を使ってAIに指示しながらSharePoint上のコンテンツを扱える場面が増えています。
たとえば、SharePointに保存されている情報をもとに質問したり、文章を要約したり、新しいコンテンツの作成を支援させたりする活用が考えられます。さらに現在は、単純な「AIチャット」だけでなく、SharePoint上でより高度な作業をAIに任せる方向へ機能が拡張されています。
Copilot in SharePointを理解するときに重要なのは、「1つのCopilot機能」と考えないことです。実際には、SharePointとMicrosoft 365 Copilot、SharePoint agents、Copilot Studioなど、複数のAI機能・サービスが組み合わさっています。
代表的な用途を見てみましょう。
SharePointに保存されているファイルなどを情報源として、自然言語で質問できます。
「このプロジェクトの重要な決定事項をまとめて」
「製品Aと製品Bの仕様の違いを整理して」
「この資料の重要なポイントを要約して」
といった形で、情報を探すだけでなく、AIに内容を整理させることができます。大量の文書から人が1件ずつ情報を探す作業を削減できるため、社内ナレッジ活用との相性が良い機能です。
生成AIを利用してSharePointページの文章作成や編集を支援できます。
「新入社員向けの社内ポータルページを作りたい」
「この文章を簡潔に書き直して」
「製品紹介ページ向けの文章に変更して」
といった作業をAIに支援させることで、SharePointサイトを運営する担当者の作業負担を軽減できます。
SharePoint agentsは、SharePoint上の情報を利用して質問に回答するAIエージェントです。たとえば、営業部門のSharePointサイトを情報源とするエージェントを用意すれば、
「最新の営業資料はどこ?」
「製品Aの提案時に利用する資料を教えて」
「過去の提案書から○○業界向けの事例を探して」
といった質問に対応する社内AIとして活用できます。
重要なのは、AIだからといってSharePoint内のすべての情報を自由に参照できるわけではない点です。基本的にはMicrosoft 365とSharePointのアクセス権を前提として情報が扱われるため、Copilot導入前の権限設計が非常に重要になります。
料金を理解するうえで最も注意したいポイントです。
「Copilot in SharePoint」という独立した単一ライセンスを購入すれば、SharePointのすべてのAI機能が使い放題になる、と考えると実際の体系を理解しにくくなります。関連する主な仕組みとして、
などがあります。つまり、「Copilotのライセンスを購入したか」だけで判断するのではなく、「誰が、どのCopilot機能を、どのように使うのか」まで確認する必要があります。
企業が特に理解しておきたいのが、ユーザー単位のライセンスと従量課金の違いです。
大きく整理すると、Microsoft 365 Copilotは「ユーザーにライセンスを割り当てて利用する」考え方が中心です。一方、AIエージェントや高度なAI処理などでは、Copilot Creditsなどを利用した使用量ベースの課金が関係する場合があります。
そのため、「Microsoft 365 Copilotを全社員分購入すれば、SharePoint上のすべてのAI処理が追加料金なしになる」とは限りません。
| 利用形態 | 主な考え方 | 費用を見るポイント |
|---|---|---|
| Microsoft 365 Copilot | ユーザー単位のライセンス | 対象ユーザー数 |
| Microsoft 365 Copilot Chat | 契約条件に応じて利用 | エージェント等を利用する場合の課金条件 |
| SharePoint上のCopilot機能 | 機能ごとに条件が異なる | ライセンスに含まれるかを確認 |
| SharePoint agents | 利用者・構成等により条件が異なる | ライセンスと使用量課金の関係 |
| Copilot Studio | エージェントの作成・拡張・利用 | Copilot Credits等の消費 |
| 高度・大規模なAI処理 | 使用量ベースになる場合がある | 処理内容とCredits消費量 |
したがって、Copilot in SharePointの費用を比較するときは、月額ライセンス価格だけを見ないことが重要です。
Microsoft 365 Copilotのライセンスを持つユーザーは、Microsoft 365の各アプリやMicrosoft Graph上の業務データと連携したCopilot体験を利用できます。
SharePointとの関係では、文書やサイトに蓄積された情報をCopilotから活用したり、対応するSharePoint上のCopilot機能を利用したりできます。また、ライセンスユーザーについては、対象となるエージェント利用がライセンスの範囲に含まれるケースがあります。
ここで注意したいのは、「Microsoft 365 Copilotライセンスに含まれるCopilot利用」と「組織全体で実行する高度なSharePoint AI処理」を同じものとして扱わないことです。機能によって課金条件が異なるためです。
Copilot関連サービスでは、ユーザーライセンスとは別に使用量ベースの課金モデルが利用されるケースがあります。特に確認しておきたいのが、エージェントの利用と、高度・大規模なAI処理です。
組織の設計によっては、Microsoft 365 Copilotライセンスを全社員に付与するのではなく、必要なAIサービスを従量課金で提供する構成も考えられます。
この場合、エージェントの利用量などに応じてCopilot Creditsを消費する仕組みが関係します。
ユーザー数が多い企業では、「全員にCopilotライセンスを付与する」のか、「特定ユーザーだけライセンスを持たせ、その他の用途を使用量ベースにする」のかによって費用構造が大きく変わる可能性があります。
SharePointのAI機能は、単純なチャットや文章生成だけではなく、大量のコンテンツを対象とした処理へ広がっています。たとえば、多数のファイルを対象に情報を分析・整理したり、SharePoint上のコンテンツに対して大規模なAI処理を実行したりする用途です。
こうした処理では、通常のユーザー向けCopilotライセンスとは別に、使用量ベースの課金が適用される可能性があります。したがって、大量のSharePointデータをAI処理する予定がある企業は、「Copilotライセンスを持っているから追加費用は発生しない」と判断しないことが重要です。
Copilot Creditsは、MicrosoftのCopilot関連サービスにおけるAI処理の使用量を管理するための単位です。
すべての操作が同じ量のCreditsを消費するとは限りません。AIが実行する処理の種類や複雑さなどによって消費量が異なるため、従量課金を導入する場合は、「ユーザーが何回Copilotを使ったか」だけではなく、「どのAI処理をどの程度実行したか」を見る必要があります。
この考え方は、従来のMicrosoft 365の「ユーザー数×月額料金」というライセンス設計とは大きく異なります。
この2つも混同しやすいサービスです。
ただし両者は完全に分離されたサービスではなく、Microsoftのエージェント基盤の中で相互に関係しています。
Copilot導入時に、料金以上に重要になる場合があるのがSharePointのアクセス権です。
Copilotは、ユーザーがアクセスできるMicrosoft 365の情報を利用して回答を生成するため、従来は検索されにくかった情報がAIによって見つけやすくなる可能性があります。たとえば、
といった状態です。
Copilotが新しくアクセス権を与えるわけではなくても、既存のアクセス権が適切でなければ、AIによって情報を発見しやすくなることで問題が表面化する可能性があります。
そのため、本格導入前には少なくともSharePointサイト、Teams、Microsoft 365 Groups、共有リンク、機密情報の保存場所などを確認することが重要です。
就業規則、経費精算規程、情報セキュリティ規程などをSharePointに集約し、AIから質問できる環境を整備します。従業員はファイルを1つずつ開かなくても、「出張時の宿泊費の上限は?」「在宅勤務の申請方法を教えて」といった質問から必要な情報を探せるようになります。
提案書、製品資料、導入事例などをSharePointに集約し、営業担当者がCopilotやエージェントから検索できるようにします。「製造業向けの導入事例を探して」「この顧客への提案で利用できる資料をまとめて」といった利用が考えられます。
情報システム部門が管理しているマニュアルやFAQをSharePointに整理し、エージェントの情報源として利用します。Microsoft 365の操作方法や社内ITルールに関する定型的な問い合わせをAIで一次対応できれば、ヘルプデスクの負担軽減につながります。
企業で導入するときは、機能比較だけでなく次の観点から設計することが重要です。
利用する機能によって異なります。Microsoft 365 Copilotライセンスを前提とする機能がある一方、使用量ベースの課金モデルで提供されるAI・エージェント機能もあります。
「SharePointでCopilotを使いたい」という条件だけでライセンスを決めるのではなく、実際に利用したい機能から逆算して、必要なライセンスや従量課金の予算を検討することが重要です。
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