AI顧問に依頼できること・できないこと

「自社にAIを導入したいが、何から始めればいいか分からない」「AIツールを契約したけれど、現場で全く使われていない」——こうした悩みを抱える中小企業の経営者や担当者にとって、「AI顧問」は非常に心強い味方となります。

しかし、外部の専門家に頼る際、「AI顧問にはどこまで仕事を任せられるのか?」「AIコンサルタントやシステム開発会社とは何が違うのか?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。

本記事では、AI顧問サービスに「依頼できること」と「依頼できないこと」の境界線を明確に解説します。自社が抱える課題に対して、AI顧問が最適な解決策となるのか、それとも別の支援サービスを選ぶべきなのか、正しい判断基準が分かるようになります。

この記事のポイント
  • AI顧問は「社内の推進担当者と伴走し、ツールの定着や業務改善を支援する」役割。
  • ツールの選定、業務フローの洗い出し、プロンプト作成、社内教育などが主な依頼範囲。
  • 「自社専用AIのゼロからのシステム開発」や「業務の完全な丸投げ」は依頼できない。
  • 高額なAIコンサルや開発会社と比べ、安価にスモールスタートしたい中小企業に最適。
AI顧問、AIコンサルタント、システム開発会社の立ち位置の比較
それぞれの専門家が担う役割の違い

1. AI顧問とは?AIコンサルタントや開発会社との違い

AIを活用するために外部の専門家を入れる場合、「顧問」「コンサルタント」「システム開発会社」などの選択肢があります。まずはそれぞれの立ち位置の違いを正確に理解しましょう。

AI顧問の立ち位置と役割

AI顧問とは、企業のAI推進担当者や経営層と「伴走型」で協力し、日常業務へのAI導入と定着をサポートする専門家です。

「顧問」という名前の通り、単発のプロジェクトで終わるのではなく、数ヶ月から年単位で継続的に関わり、社内の質問に答えたり、壁打ち相手になったりします。大規模なシステム刷新を目指すのではなく、既存のSaaS(ChatGPT、Copilot for Microsoft 365など)を活用して、無理なく身近な業務から効率化を図るのが得意です。

AI顧問・コンサル・開発会社の比較表

それぞれの専門分野と適した企業の規模感は、以下の表のようになります。

AI関連の外部支援サービス比較表
項目 AI顧問 AIコンサルタント システム開発会社
主な役割 日常業務へのAI定着支援、伴走サポート、教育 全社的なDX戦略立案、大規模な業務改革 要件定義に基づくAIシステムの構築・納品
支援のスタイル 伴走型(アドバイス・共同作業) プロジェクト型(戦略策定・指揮) 請負型・準委任型(開発・納品)
主な対象ツール 既存のAIツール(ChatGPT等)の活用 新規導入を含む全社システムの選定 自社専用のカスタムAI、API連携
コスト感 比較的安価(月額数万円〜) 高額(プロジェクト単位で数百万円〜) 非常に高額(数百万〜数千万円規模)
おすすめの企業 なるべく低予算で、まずは手軽にAIを始めたい中小企業 予算が豊富で、全社的なビジネスモデル変革を目指す大企業 明確に作りたいシステム要件が決まっている企業

自社に合ったAIツールの選定から定着まで、プロが伴走します。

株式会社ジェイテックサービスのAI顧問サービスでは、中小企業様の課題に寄り添った支援を行っています。

AI顧問サービスの支援内容を見る

2. AI顧問に「依頼できること」(主な支援内容)

AI顧問を活用することで、具体的にどのような業務をサポートしてもらえるのでしょうか。ここでは代表的な4つの支援内容を紹介します。

自社に合ったAIツールの選定・提案

世の中には数多くのAIツールが存在し、「どれを使えばいいか分からない」という企業は少なくありません。

AI顧問は、企業のセキュリティ要件、予算、従業員のITリテラシーをヒアリングした上で、「無料版で十分か、有料版が必要か」「セキュリティ特化型の法人向けAIを選ぶべきか」などを客観的にアドバイスし、最適なツールを選定します。

業務フローの洗い出しとAI活用ポイントの特定

「AIを入れたが使い道がない」という失敗の多くは、業務フローの見直しを行っていないことが原因です。

AI顧問は、議事録作成、メール対応、データ集計など、社内の既存業務を洗い出し、「どこにAIを組み込めば効果が出るか」を特定します。業務の棚卸しを第三者の視点から手伝うため、社内だけでは気付けなかった無駄を発見できます。

プロンプト(指示文)の作成支援・テンプレート化

AIから質の高い回答を引き出すには、適切なプロンプト(指示文)が不可欠です。

AI顧問は、現場の担当者が日常的に使えるような「業務別プロンプトテンプレート」の作成を支援します。例えば、「営業日報を要約するプロンプト」「クレーム対応メールの下書きを作成するプロンプト」などを型化することで、誰でも同じ品質でAIを活用できるようになります。

社内勉強会の実施・推進担当者の育成

一部の社員だけがAIを使える属人化を防ぐため、社内全体のAIリテラシー向上が必要です。

AI顧問に依頼すれば、初心者向けの社内勉強会やワークショップの開催、情報漏洩を防ぐためのガイドライン策定支援などを受けられます。最終的には、顧問がいなくても自走できる「社内のAI推進担当者」を育成することが目標となります。

3. AI顧問に「依頼できないこと」(対象外となる業務)

AI顧問は万能ではありません。ミスマッチを防ぐため、事前に「依頼できないこと(管轄外の業務)」を把握しておくことが重要です。

独自のAIシステム・アプリのゼロからの開発

AI顧問は、既存のツール(ChatGPTなど)の「使い方・定着」を支援する専門家です。

そのため、「自社独自のAIチャットボットシステムをサーバーから構築してほしい」「社内データベースと連携する複雑なシステムを開発してほしい」といった、プログラミングや要件定義を伴うシステム開発の丸投げは依頼できません。これらはシステム開発会社の領域となります。

AIの出力結果にはハルシネーション(もっともらしい嘘)が含まれる可能性があります。また、著作権や個人情報保護に関する問題も絡んできます。

AI顧問は「AIに契約書のドラフトを作成させる方法」は教えられますが、作成された契約書が法的に妥当かどうかの最終確認や判断を行うことはできません。法務、税務、労務などの専門的判断は、必ず社内の担当者や士業(弁護士・税理士など)が行う必要があります。

現場の業務そのものの丸投げ(BPO)

AI顧問の目的は、あくまで「貴社自身がAIを使えるようになること」です。

「ブログ記事を月に100本、AIで書いて納品してほしい」「顧客のデータ入力作業をAIで全部やっておいてほしい」といった、作業そのものの代行(BPO:ビジネス・プロセス・アウトソーシング)はAI顧問の役割ではありません。

AI顧問と共に社内のAI活用を推進するステップ
担当者とAI顧問が協力して業務改善を進める流れ

4. 自社にAI顧問が必要かどうかの判断基準

ここまで解説した「できること・できないこと」を踏まえ、自社にとってAI顧問サービスが適しているかを判断するための基準を紹介します。

  • AIに興味はあるが、社内にITに詳しい人材がいない
  • 高額なコンサルタントやシステム開発を依頼する予算はない
  • まずは既存の業務(メール、議事録、資料作成など)を少しずつ効率化したい
  • ChatGPTなどのツールを契約したが、一部の社員しか使っていない
  • いつでも気軽にAIについて相談できる相手(壁打ち相手)が欲しい

上記に当てはまる場合、伴走型で身近なサポートを提供するAI顧問サービスが非常にマッチします。

逆に、以下のような要望を持つ企業は、AI顧問ではなく別の専門機関へ依頼することをおすすめします。

  • システム開発会社へ:「自社の顧客向けに、独自のAIサービスを開発・販売したい」
  • AIコンサルタントへ:「全社的なビジネスモデルの変革や、数年がかりのDX戦略を描いてほしい」
  • BPO・外注業者へ:「社内でAIを覚える気はないので、とにかくAIを使って作業を安く代行・納品してほしい」

5. よくある質問(FAQ)

AI顧問サービスに関して、お客様からよくいただく質問をまとめました。

Q. まだAIツールを何も導入していませんが、相談可能ですか?

はい、可能です。「何から手をつければいいか分からない」という状態からのご相談が大半です。貴社の課題や業務内容をヒアリングし、導入すべき無料・有料のツールをご提案します。

Q. 顧問契約の期間はどのくらいから可能ですか?

サービス提供会社によりますが、株式会社ジェイテックサービスでは、お客様の状況に合わせて柔軟に対応可能なプランをご用意しています。短期間での定着支援から、中長期的な伴走支援まで幅広く対応可能です。(※最新のプラン内容はサービスLPをご確認ください)

Q. 対面での打ち合わせや社内研修はお願いできますか?

基本的にはチャットツールやWeb会議(Zoom、Teamsなど)を用いたオンライン支援が中心となります。社内研修の実施など、スポットでの対応をご希望の場合は、無料相談の際に担当者へご確認ください。

Q. 自社の機密情報がAIに学習されてしまわないか不安です。

AI顧問の重要な役割の一つが「セキュリティ対策の支援」です。入力データが学習に利用されない法人向けAI環境の選定や、従業員向けの利用ガイドライン策定など、安全にAIを活用するための環境づくりをサポートします。

6. まとめ:まずは現状の課題を整理しよう

この記事では、AI顧問に依頼できること・できないことについて解説しました。最後に重要なポイントを振り返ります。

  • 依頼できること:ツールの選定、業務フローの改善、プロンプトの作成、社内教育などの「伴走・定着支援」。
  • 依頼できないこと:システムのゼロからの開発、法的判断の代行、業務そのものの丸投げ。
  • AI顧問が適している企業:低予算でスモールスタートし、社内のAIリテラシーを高めながら業務効率化を進めたい中小企業。

AIを活用してみたいが自社にノウハウがない場合は、いきなり高額なコンサルタントや開発会社に依頼するのではなく、まずはAI顧問への相談から始めるのが、失敗を防ぐ現実的なアプローチです。

【株式会社ジェイテックサービスについて】
当社は、中小企業様の業務効率化を支援するITパートナーです。AI顧問サービスを通じて、高額なシステム開発に頼らない、身近なツールを活用した現場目線のAI導入・定着をサポートしています。

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