「提案書を作成するのに時間がかかりすぎる」「ゼロから構成を考えるのが苦痛だ」とお悩みの担当者様へ。結論から言うと、提案書のたたき台(ベースとなる構成案)は、ChatGPTを活用することで数時間かかっていた作業を数十分へと大幅に短縮できます。
提案書づくりにおいて最もエネルギーを使うのは「白紙から全体の骨組みを作ること」です。この最初の壁をAIに任せ、人間は専門知識や熱意を加えて仕上げる役割に徹することで、質の高い提案書を迅速にクライアントへ届けることが可能になります。
本記事では、ChatGPTを使って実務で使える提案書のたたき台を作る具体的なステップと、精度の高い回答を引き出すプロンプト(指示文)のコツを解説します。AIを業務に組み込み、属人的な負担を減らしたい経営者や部門責任者の方はぜひ参考にしてください。
- 提案書作成におけるChatGPTの強みは「ゼロから構成を立ち上げるスピード」にある
- 優れたたたき台を作るには、ターゲット・課題・自社の強みをプロンプトで明確に指定することが重要
- AIの出力は完璧ではないため、人間による事実確認(ファクトチェック)と微修正が不可欠
- 個人の業務効率化にとどまらず、社内全体でAI活用ルールを定着させる仕組みづくりが求められる

なぜChatGPTで提案書のたたき台を作るべきなのか
提案書作成のプロセスにおいて、ChatGPTを活用する最大の理由は「初動のスピードと客観的な視点の獲得」です。
多くの担当者が、構成に悩み、適切な見出しを考えるだけで数時間を費やしています。しかし、ChatGPTに適切な前提条件を与えれば、わずか数秒で論理的な構成案が提示されます。
| フェーズ | 従来の方法 | ChatGPTを活用した方法 |
|---|---|---|
| 構成出し(たたき台) | ゼロから悩みながら作成(約2〜3時間) | プロンプトを入力し出力(約10分) |
| 内容の網羅性 | 担当者の経験や思い込みに依存しやすい | 客観的で一般的なセオリーを網羅しやすい |
| ブラッシュアップ | 時間がなく見直しが不十分になりがち | 浮いた時間で自社独自の強みや事例を練り込める |
AIが生成するのはあくまで「たたき台」ですが、白紙を前に悩む時間をなくし、自社の強みやクライアント特有の文脈を反映させる「人間の仕事」にリソースを集中させることができます。
ChatGPTで提案書のたたき台を作る5つの基本ステップ
ここでは、実際にChatGPTを使って提案書の構成を作り上げるための具体的な手順を5つのステップで解説します。
ステップ1:提案の目的とターゲットを整理する
ChatGPTに指示を出す前に、まずは人間側で情報を整理する必要があります。「誰に」「何を」「なぜ」提案するのか、以下の要素を箇条書きでメモしておきましょう。
- 提案先: 業種、規模、担当者の役職
- クライアントの課題: 解決したい悩みや現状のボトルネック
- 提案するサービス: 自社の商材や解決策
- ゴール: 提案書を読んだ相手にどう動いてほしいか(例:次回の詳細打ち合わせの獲得)
ステップ2:基本情報を入力し、構成案を出力させる
整理した情報をChatGPTに渡し、構成案の作成を指示します。以下は、そのまま業務で使えるプロンプトのテンプレートです。
あなたは優秀なBtoB営業コンサルタントです。
以下の情報を元に、クライアントへ提示する提案書の構成案(スライド10枚程度)を作成してください。
各スライドの「タイトル」と「記載すべき内容の要点」を出力してください。
# 前提情報
・提案先:従業員50名規模の製造業、製造部門の責任者
・課題:紙ベースの業務が多く、情報共有に時間がかかっている
・提案内容:クラウド型業務管理システムの導入支援
・ゴール:システムのトライアル導入を決裁してもらうこと
・自社の強み:製造業への導入実績が豊富で、現場のITリテラシーに合わせた伴走支援が可能
# 出力形式
1. [スライドタイトル]
– [記載する要点1]
– [記載する要点2]
ステップ3:対話を通じて内容を深掘りする
出力された構成案を見て、「この部分はもっと厚くしたい」「このスライドは不要」と感じた場合は、ChatGPTと対話(壁打ち)をして調整します。
例えば、「スライド4の『課題解決のアプローチ』について、具体的なステップを3段階で詳細に書いてください」といった追加の指示を出すことで、内容の解像度が高まります。
ステップ4:人間の手でブラッシュアップする
ここが最も重要な工程です。ChatGPTが出力した文章は、論理的ですが無難な内容になりがちです。ここに「人間ならではの付加価値」を注入します。
担当者が確認・追記すべき項目
- 事前のヒアリングで聞いた、クライアント担当者の「生の声」を反映させる
- 自社しか持っていない具体的な導入事例や数値を追記する
- 提案金額やスケジュールなど、ファクト(事実)に誤りがないか確認する
ステップ5:スライドやドキュメントに落とし込む
固まった構成案をもとに、PowerPointやGoogleスライドなどのツールで資料化します。構成と記載すべきテキストがすでに決まっているため、デザインや図解の作成に集中して取り組むことができます。
株式会社ジェイテックサービスでは、企業ごとの課題に合わせたAIツールの選定から社内定着までを伴走支援しています。
提案書作成の精度を上げるためのプロンプトのコツ
ChatGPTからより実践的で質の高い提案書を引き出すためには、プロンプトの出し方にいくつかのコツがあります。
1. 役割(ロール)を与える
単に「提案書を作って」と指示するよりも、「あなたは外資系コンサルティングファームのシニアマネージャーです。論理的で説得力のある提案書を作ってください」と役割を与えることで、出力される文章のトーンや切り口が専門的になります。
2. 懸念点や反論を予測させる
提案が通らない理由をあらかじめAIに予測させるのも有効です。「この提案に対して、先方の決裁者が抱きそうな懸念点を3つ挙げ、それに対する切り返しトークを考えてください」と指示することで、より隙のない提案シナリオを作ることができます。
3. フォーマットを指定する
表形式やマークダウン形式など、自分が見やすいフォーマットで出力させることで、その後の資料作成がスムーズになります。「比較表の形式で出力してください」といった指示を活用しましょう。
ChatGPTを業務利用する際の注意点
AIは非常に強力なツールですが、業務で利用する際にはリスク管理も不可欠です。以下の点には十分に注意してください。
機密情報や個人情報の入力は避ける
無料版のChatGPTや、オプトアウト設定を行っていない環境では、入力したデータがAIの学習に利用される可能性があります。顧客名、未公開のプロジェクト名、財務情報などの機密情報は、A社・Bプロジェクトなどのダミー情報に置き換えて入力してください。
ハルシネーション(もっともらしい嘘)を疑う
AIは時として事実ではない情報を、非常に自信満々な文章で出力することがあります。法律、制度、統計データなどを提案書に記載する場合は、必ず公的機関や公式情報などの一次ソースにあたって事実確認(ファクトチェック)を行ってください。

個人の工夫から「組織のAI活用」へ引き上げるために
ChatGPTを使った提案書作成のノウハウを、一部の「AIに詳しい人」だけのものにしておくのはもったいないことです。組織全体の生産性を高めるためには、個人の工夫を社内の仕組みへと昇華させる必要があります。
しかし、多くの企業では「ツールは契約したものの、現場で使われない」「どう指示を出していいか分からず放置されている」といった課題を抱えています。
こうした課題を解決するためには、単なるITコンサルティングによるスポットの導入支援だけでなく、継続的に現場の疑問に答え、活用を促す「伴走型の支援(AI顧問)」が有効です。
株式会社ジェイテックサービスの「AI顧問サービス」は、プロジェクト単位での納品を目的とする一般的なAIコンサルとは異なり、社内の相談役として継続的に伴走します。安全な利用ガイドラインの策定から、実際の業務に合わせたプロンプトの共有、社内勉強会の実施まで、AIが「当たり前の文房具」として定着するまでを支援します。
よくある質問
ChatGPTの無料版でも提案書は作れますか?
専門的な業界の提案書でもAIは対応できますか?
社内にAIを活用できる人材がいません。何から始めるべきですか?
まとめ
ChatGPTを活用して提案書のたたき台を作成することで、業務効率は飛躍的に向上します。本記事でお伝えした重要なポイントを振り返ります。
- ChatGPTは「ゼロからイチの構成案」を作ることに最も適している
- 優れた出力を得るには、目的、ターゲット、自社の強みなどの前提情報を整理して入力する
- 機密情報の取り扱いや事実確認(ファクトチェック)は人間が責任を持って行う
- 一部の担当者だけでなく、組織全体でAIを活用できる仕組みづくりが重要
提案書作成の時間を短縮し、より付加価値の高い「顧客との対話」や「戦略の立案」に時間を使えるよう、ぜひ本日からChatGPTを活用してみてください。
株式会社ジェイテックサービスは、AI導入を検討されている中小・中堅企業様向けに「AI顧問サービス」を提供しています。「AIコンサル」のようなスポットの支援やシステム開発の押し売りではなく、企業の実情に合わせた伴走型の支援で、ツールの選定から社内ルールの策定、現場での定着までをサポートいたします。
「AIでどんな業務を効率化できるか知りたい」「社内定着の進め方を相談したい」という担当者様・経営者様は、ぜひお気軽に無料相談をご利用ください。