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2026.05.28
2026年7月1日を基準日として、Microsoft 365 の商用ライセンスの価格が改定されます。AI(Copilot)やセキュリティ機能の拡張を背景にした、商用Officeとしては2022年以来の値上げです。
一方で、日本円の正式な新価格は本記事公開時点(2026年5月)ではまだ公表されていません。Microsoftや主要パートナーの案内によれば、正式な円価格は2026年6月頃に発表される見込みです。
本記事では、現時点で確実に言えることと、予算検討のための参考試算を切り分けながら、企業の担当者がいま押さえるべきポイントを整理します。
はじめに
本記事の価格表は、公開されている現行の日本価格に、Microsoftが公表したUSDベースの増減率を掛け合わせた参考試算です。正式な日本円価格ではありません。 実際の請求額は、地域調整・端数処理・税・購入チャネル・契約形態によって変わります。最終判断は、6月以降に公表される正式価格でご確認ください。
・基準日は2026年7月1日。 ただし全契約が同日に一斉値上げになるわけではない。
・対象は商用ライセンスのみ。 個人向け・教育向けは今回の改定の対象外。
・据え置きもあり。 Business Premium と Office 365 E1 は値上げされない。
・値上げ幅が大きいのはフロントライン向け(F1/F3)。USDベースで最大3割超。
・正式な日本円価格は未公表(6月頃に案内予定)。
価格の基準改定日は2026年7月1日ですが、自社の請求に反映されるタイミングは契約によって異なります。日本のパートナー各社の案内を整理すると、おおむね次の理解が正確です。
つまり、月次契約・年次契約・年契約の月払い・購入チャネル(CSPか直販か)によって、「実際に値上がりを体感する日」は変わります。
なお、Microsoftのパートナー向け案内では、7月1日より前に更新した顧客は現行価格を一定期間ロックできるとされています。6月末までに更新できる契約は、前倒し更新の検討余地があります。
また注意したいのは、「価格改定」と「新機能の追加」は別タイミングで進む点です。機能・パッケージの変更は2026年6月開始〜8月完了で順次ロールアウトされる予定で、各変更は管理センターのメッセージセンターなどで事前通知されます。請求上の値上げ日と、機能が実際にテナントへ届く日は必ずしも一致しません。
| 区分 | 主なプラン | 今回の扱い |
|---|---|---|
| 個人向け | Microsoft 365 Basic / Personal / Family / Premium | 対象外 |
| 一般法人向け | Business Basic / Standard / Apps for business | 値上げ |
| 一般法人向け | Business Premium | 据え置き |
| 大企業向け | Office 365 E3 / E5、Microsoft 365 E3 / E5、Apps for enterprise | 値上げ |
| 大企業向け | Office 365 E1 | 据え置き |
| フロントライン向け | Microsoft 365 F1 / F3 | 値上げ(上げ幅が最大) |
| 関連スタンドアロン | EMS E3/E5、Entra ID P1/P2、Windows Enterprise E3/E5 | 対象 |
| 教育向け | Office 365 / Microsoft 365 Education A1 / A3 / A5 | 対象外 |
ポイントは、Business Premium と Office 365 E1 が据え置きであることと、フロントライン向けライセンス(F1/F3)の上げ幅が最も大きいことです。
くり返しになりますが、以下はすべて 参考試算(現行日本価格 × 公式USD増減率)です。正式な日本円価格ではありません。価格は税抜・年払いの「1ユーザー/月相当」で表記しています。
| プラン | 現行(参考) | 増減率 | 試算後(参考) | 判定 |
|---|---|---|---|---|
| Business Basic | 899円 | +16.7% | 約1,049円 | 値上げ |
| Business Standard | 1,874円 | +12.0% | 約2,099円 | 値上げ |
| Business Premium | 3,298円 | 0% | 3,298円 | 据え置き |
| Apps for business | 1,236円 | +21.2% | 約1,498円 | 値上げ |
Standardが上がる一方でPremiumは据え置きのため、StandardとPremiumの価格差が縮まります。セキュリティ・端末管理を重視する中小企業では、単純更新よりも上位プランへの集約を検討する価値が出てきます。
| プラン | 現行(参考) | 増減率 | 試算後(参考) | 判定 |
|---|---|---|---|---|
| Office 365 E1 | 1,499円 | 0% | 1,499円 | 据え置き |
| Office 365 E3 | 3,448円 | +13.0% | 約3,898円 | 値上げ |
| Office 365 E5 | 5,697円 | +7.9% | 約6,147円 | 値上げ |
| Microsoft 365 E3 | 5,397円 | +8.3% | 約5,847円 | 値上げ |
| Microsoft 365 E5 | 8,545円 | +5.3% | 約8,995円 | 値上げ |
| Microsoft 365 F1 | 337円 | +33.3% | 約449円 | 値上げ |
| Microsoft 365 F3 | 1,199円 | +25.0% | 約1,499円 | 値上げ |
E3/E5系は1ユーザーあたり月額換算で約450円前後の差額です。率は中小・フロントラインより小さめでも、ユーザー数が多いため総額インパクトは大きくなりがちです。
| プラン | 現行(参考) | 増減率 | 試算後(参考) | 判定 |
|---|---|---|---|---|
| Apps for enterprise | 1,799円 | +16.7% | 約2,099円 | 値上げ |
| EMS E3 | 1,595円 | +13.2% | 約1,806円 | 値上げ |
| EMS E5 | 2,464円 | +9.8% | 約2,704円 | 値上げ |
| Entra ID P1 | 899円 | +16.7% | 約1,049円 | 値上げ |
| Entra ID P2 | 1,349円 | +11.1% | 約1,499円 | 値上げ |
スイート本体に EMS や Entra を個別に足している企業は、周辺ライセンスの連鎖的なコスト増にも注意が必要です。なお、Windows Enterprise E3/E5 も対象とされていますが、日本向けの公開価格が確認できなかったため、本記事では試算を保留しています。
※ 上記の「Teamsなし」版(Teams非同梱SKU)も同様に値上げの対象です。本記事では見やすさのためTeams同梱版を中心に掲載しています。
Microsoftは今回の値上げの根拠として、Copilot Chat / Agent Mode、Defender for Office 365、Intune系機能、Security Copilot といったAI・セキュリティ・管理機能の拡張を挙げています。1,100を超える新機能の追加とAI推進の文脈で説明されています。
ただし、これらの機能は7月1日に一斉に揃うわけではなく、6月開始〜8月完了で順次ロールアウトされる予定です。「機能が増えたから値上げ」というコスト正当化を行う場合は、機能の展開時期・管理者教育・ポリシー設計まで含めて移行計画を立てるのが現実的です。
7月までに「○%上がる」だけで判断すると、過大にも過小にも見積もってしまいます。次の3点を必ず整理しましょう。
今回の改定は、価格表を眺めるだけのイベントではなく、契約台帳・ライセンス台帳・運用設計をまとめて見直す好機と捉えるのが得策です。
正式な日本円価格が公表され次第、本ブログでもあらためてアップデートします。自社のライセンス構成の見直しについては、お気軽にお問い合わせください。
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