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プライバシーエンジニアとは?業務内容や必要なスキルをわかりやすく解説

2025.09.24

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プライバシーエンジニアとは?

プライバシーエンジニアは、 個人情報や利用者データを安全かつ適切に取り扱うための仕組みを設計・実装する専門職 です。

従来は「セキュリティ部門」がデータ保護も兼任していましたが、近年は GDPR、CCPA、個人情報保護法 など世界各地でプライバシー規制が強化され、専任のプライバシーエンジニアの重要性が高まっています。

企業がユーザーから信頼を得るには、「セキュリティ対策」だけでなく 「プライバシー・バイ・デザイン」 を実現することが必須です。

主な業務内容

 ・プライバシー・バイ・デザインの実装(サービス設計段階からデータ保護を組み込む)

 ・個人情報管理基盤の開発(暗号化、匿名化、アクセス制御)

 ・法規制対応(GDPR, CCPA, 個人情報保護法 などに準拠した仕組みづくり)

 ・プライバシー影響評価(PIA) の実施と改善提案

 ・ログ監査・データ利用監視(誰がどのデータにアクセスしたか可視化)

 ・ユーザーの権利対応(データ開示・削除要求への技術対応)

 ・社内教育・啓発活動(エンジニアや社員へのプライバシー意識向上)

求められるスキルや知識

技術スキル

 ・データ保護技術(暗号化、トークナイゼーション、匿名化/仮名化)

 ・アクセス制御と認証技術(IAM, RBAC, ABAC)

 ・データベースセキュリティ(マスキング、監査ログ)

 ・クラウド上のデータ保護(AWS, GCP, AzureでのDLP機能活用)

 ・セキュアコーディングとプライバシーAPI設計

法規制・コンプライアンス知識

 ・GDPR、CCPA、個人情報保護法の理解

 ・各業界(金融、医療、行政など)のプライバシー関連規制への対応

 ・プライバシー影響評価(PIA, DPIA)の知識

コミュニケーション力

 ・法務・コンプライアンス部門との連携

 ・開発チームへの「わかりやすいプライバシー要件説明」

 ・経営層やユーザーへの透明性ある情報発信

向いている人物像

 ・データの価値とリスクの両面に興味がある人

 ・「法律 × 技術 × ユーザー体験」をつなげられる人

 ・プライバシー問題の社会的意義に共感できる人

 ・セキュリティだけでなく「信頼性」や「透明性」にこだわれる人

キャリアパス

 ・プライバシーエンジニア(専任)

 ・データ保護スペシャリスト(DPO補佐や法務と連携)

 ・セキュリティエンジニア(セキュリティ分野からプライバシーへシフト)

 ・プライバシーアーキテクト(全社的なプライバシー設計をリード)

 ・CPO(Chief Privacy Officer)(企業のプライバシー責任者)

まとめ

プライバシーエンジニアは、 「ユーザーの信頼を守る仕組みづくりの要」 です。

単なる法令対応ではなく、「どうすればユーザーが安心してデータを預けられるか」を考えながら、技術と規制の橋渡しをする重要な役割を担います。